Salesforce デバッグログレベルについて

目次

デバッグログレベルとは

デバッグログレベルは、Salesforceのシステムで行われる操作の詳細度を制御します。ログレベルを設定することで、ログに記録される情報の量と種類を調整することができます。これは、システムの動作を理解し、問題を解決するための重要なツールです。

設定方法

Salesforceでは、”デバッグログ”を使用してアプリケーションの動作を詳細に追跡することが可能です。これにはデバッグログレベルの設定と追跡フラグの作成が必要となります。デバッグログレベルを設定することでログの詳細度を制御し、追跡フラグを作成することでどのユーザーの操作を追跡するかを指定します。以下に、具体的な手順を説明します。

Salesforce UI

  • “設定” メニューに移動します。
  • “クイック検索” ボックスに “デバッグログ” と入力し、結果リストから “デバッグログ” を選択します。
  • “デバッグログ” ページに移動したら、「新規」ボタンをクリックします。
  • “新規追跡フラグ” フォームが表示されます。”追跡対象エンティティ種別” では「ユーザー」を選択します。
  • “追跡対象エンティティ名” フィールドに追跡するユーザーの名前を入力または選択します。
  • “追跡開始日時” と “追跡終了日時” を設定します。
  • “デバッグレベル” セクションにある “新規デバッグレベル” ボタンをクリックします。
  • “新規デバッグレベル” フォームが表示されると、各カテゴリー(Apexコード、システム、呼び出し元、データベース、ワークフローなど)に対して個別にデバッグレベルを設定できます。以下の選択肢があります:None, Error, Warn, Info, Debug, Fine, Finer, Finest。
  • それぞれのカテゴリーで必要な詳細度に応じてデバッグレベルを選択します。
  • デバッグレベルの設定が完了したら、一番下の “保存” ボタンをクリックして新しいデバッグレベルを保存します。
  • “新規追跡フラグ” フォームに戻り、”デバッグレベル” ドロップダウンリストから先ほど作成したデバッグレベルを選択します。
  • “保存” ボタンをクリックして追跡フラグを保存します。

開発者コンソール

デバッグレベルの作成は”開発者コンソールでも可能です。以下に、具体的な手順を説明します。

  • Salesforceアプリケーションの右上隅にある設定アイコンをクリックし、”開発者コンソール”を選択します。これにより新しいブラウザタブが開き、開発者コンソールが表示されます。
  • 開発者コンソールのメニューバーから “Debug” > Change Log Levels…” を選択します。
  • 新しい “ログレベル” ダイアログボックスが表示されます。ここで新しいログレベルを作成するか、既存のログレベルを編集することができます。
  • 新しいログレベルを作成する場合、”ADD/Change” ボタンをクリックします。
  • 開かれた”Change DebugLevel”ウィンドウで再度”ADD”ボタンをクリックします。
  • ログレベルの名称と各カテゴリー(Apexコード、システム、データベースなど)のログレベルを設定します。
  • すべての設定が完了したら “ADD” ボタンをクリックします。これにより新しく作成したログレベルが “ログレベル” ダイアログボックスにリスト表示されます。

ログレベルの詳細度

以下に、Salesforceのデバッグログの詳細度を最も低いものから順に説明します。

  • None: これが最も低い詳細度のログレベルであり、何もログに記録しません。
  • Error: エラーメッセージだけをログに記録します。致命的な問題が発生した場合にその原因を追跡するために利用します。
  • Warn: エラーメッセージと警告メッセージをログに記録します。何か問題が起こったかもしれないというシグナルをキャッチするために利用します。
  • Info: 基本的な情報メッセージ、エラーメッセージ、および警告メッセージをログに記録します。アプリケーションの全体的な流れや大まかな動作を把握するために利用します。
  • Debug: デバッグ情報を含む基本的な情報メッセージ、エラーメッセージ、および警告メッセージをログに記録します。問題の特定やトラブルシューティングに役立ちます。
  • Fine: さらに詳細なデバッグ情報をログに記録します。デバッグレベルよりも詳細な情報を提供します。
  • Finer: Fineよりも詳細なデバッグ情報をログに記録します。微細な動作や処理を追跡するために利用します。
  • Finest: これが最も高い詳細度のログレベルであり、最も詳細なデバッグ情報をログに記録します。問題を解決するために最も具体的な情報が必要な場合に利用します。
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この記事を書いた人

雇われのシステムエンジニアです。
普段は車載ECUのセキュリティー分野に従事しております。

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