SalesforceとMVCアーキテクチャの概要
Salesforceは、クラウドベースのCRMプラットフォームとして、多岐にわたる機能を提供しています。このプラットフォームの背骨として、MVC(Model-View-Controller)という設計パターンが採用されています。MVCは、アプリケーションの各部分の役割を明確に区別し、整理することで、効率的な開発と維持をサポートするアーキテクチャパターンです。以下では、SalesforceのMVC構造の主要な要素について詳しく解説します。
各要素の説明
- モデル (Model):
- 意味: データの構造、関連性、およびビジネスロジックを扱う部分。
- Salesforceにおける具体例:
- オブジェクト: 標準オブジェクト(例: Account、Contact)やカスタムオブジェクトは、データモデルの基盤となります。
- 項目: オブジェクトに関連するデータを保存するための属性。
- 入力規則、数式項目、積み上げ集計項目: データの整合性を保つためのビジネスロジック。
- 関連するレコード: オブジェクト間のリンクを確立する。例: 取引先とそれに関連する取引先責任者。
- ビュー (View):
- 意味: ユーザーがデータをどのように見るか、またデータとどのように対話するかを定義する部分。
- Salesforceにおける具体例:
- ページレイアウト: オブジェクトのフィールドや関連リストがどのように画面上に配置されるかを定義。
- Visualforceページ: カスタムユーザーインタフェースを作成するためのもの。
- Lightningコンポーネント: Lightning ExperienceでのカスタムUI部品。
- レコードの詳細ページ: オブジェクトの特定のレコードの情報をユーザーに表示するインターフェース。
- リストビュー: 特定の条件を満たす複数のレコードを一覧形式で表示するインターフェース。
- コントローラ(Controller):
- 意味: ModelとViewの間の仲介役。ユーザーの入力に基づいてModelのデータを変更したり、Viewにデータを表示するための指示を出す部分。
- Salesforceにおける具体例:
- Apexクラス: ビジネスロジックをカスタマイズするためのサーバーサイドのコード。
- トリガー: 特定のイベント(例: レコードの作成や更新)が発生したときに自動的に実行されるApexコード。
- Visualforceコントローラ: Visualforceページの背後で動作し、ページとデータとの間のロジックを提供。
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